このブログでは、格言に学ぶ、いますぐ「不安」を解消する方法についてまとめます。
不安とは何か?
テレンス・マッケナによれば、私たちが不安を感じるのは、現在の状況と将来の予測との間に不確実性があるためです。私たちは、未来がどのようになるかを予測し、その結果に不安を感じることがあります。また、現在の状況に対しても不安を感じることがあります。これは、私たちが自分自身や周りの環境に対して不確実性を感じるためです。
不安とは今と将来との間のギャップである。
不安は意図せず湧き上がってくる
不安は、私たちが意図せずに感じる感情です。体調が悪い時「あっちょっと熱があるな」と気づくようなもので、私たちの意思とは関係なく不安は湧き上がってきます。きっかけは上司や同僚のちょっとした眼差しであったり、予期せぬ出費が重なった場合であったり、SNS上での些細なやり取りであったり、さまざまです。不安は、人間の生存本能と密接に関連していて、危険やリスクを予測し、適切な対応ができるようにする働きがあります。しかし、過剰な不安は心身に悪影響を及ぼすことがあります。
不安と問題を混同している場合がある
私たちは問題が起こると不安を感じがちです。しかし問題と不安は全く別物です。問題は自分の外部に存在しているものであるのに対して、不安は自分の内部に存在しているものです。
問題はただちに自分一人の力で解決できないものもあれば、そうでないものもあります。問題を解決するには慎重にその問題を観察し、解決の糸口を探すのが最短の道です。
一方、不安は自分の内部に存在する問題であるため、どんなに不安を大きくしたとしても問題の解決には全く役立ちません。むしろ不安を抱えていることが冷静な問題解決を阻む結果となる可能性もあります。
不安を感じても問題解決にはならない
不安はロッキングチェアのようなものです。何かすることを与えてくれるが、あまり遠くへは行けない。
ジョディ・ピコーは、「不安は揺りかごのようなものだ。何かすることを与えてくれるが、遠くには行かせてくれない」と言ったのは、不安は行動を起こすことはできないが、何かをしているように錯覚させることがあるということを示しています。
不安を感じることは、問題の解決に直接つながるわけではありません。むしろ、不安が強くなるほど、問題解決の能力が低下し、的確な判断ができなくなることがあります。
不安を解消することが問題解決に役立ちます。不安を抱えることが問題を解決するエネルギーとなると考えるのではなく、不安を緩和することで冷静な判断ができるようになり、問題解決に繋がることを理解しましょう。
不安は百害あって一利なし
過剰な不安は、心身の健康に悪影響を及ぼすだけでなく、人間関係や仕事のパフォーマンスにも悪影響を与えます。不安は、エネルギーを消耗し、集中力を低下させ、自信喪失につながることがあります。したがって、不安を適切にコントロールし、その影響を最小限に抑えることが重要です。
不安の解消法=いまに集中する
不安は将来や現在の不確実性に伴う感情であって、いま、ここ、目の前で確実に修羅場が起こっているわけではありません。結果は明日なのか、週明けなのか、来月なのか個別の事情により異なりますが、少なくともその時までは不安を感じてもあまりメリットはありません。
今は何も考えるなということではなく、冷静な気持ちになって予想される問題点と対応策を考えることは必要です。
しかし、不安を感じているいま現在のあなたは、不安にいたたまれない気持ちになっているのかもしれません。
沸き起こってくる不安感をなだめるには、目を閉じて3分間、自分の呼吸に集中することをお勧めします。もしそれでも頭の中で不安について考えていると気づいたら、その考えを追わず、とにかく吸って吐く呼吸に集中するのです。
だいたい3〜5分間続ければ不安の波は収まるでしょう。
不安を解決するための最大の方法は行動することである
行動しないことが疑念や恐れを生む。行動することが自信と勇気を生む。恐れを克服したいなら、家に座って考えるのではなく、外に出て忙しく働け。
カーネギーがこの言葉を選んだ理由は、人々が何かに対して恐れを抱くと、しばしば行動を起こさずにその恐れに固執し、ますます自信を失ってしまうからです。一方、行動を起こすことで、自分が何ができるか、どのように問題を解決できるかを実際に経験することができ、自信と勇気を育むことができます。
また、恐れを克服するためには、ただ考え込んでいるだけではなく、実際に行動することが必要であると主張しました。行動を起こすことで、自分自身にとって何が最善であるかを実際に学ぶことができ、それに応じて修正や改善を加えることができます。
格言から学ぶ不安解消の方法
いくつかの格言を参考に、不安を解消する方法を学びましょう。
どんなに悔いても過去は変わらない。どれほど心配したところで未来もどうなるものでもない。いま、現在に最善を尽くすことである
不安や恐怖といったネガティブな感情を解消するためには現在に集中することが必要です。
時間こそが最も賢いカウンセラーである。
不安は杞憂である場合もあります。いずれにせよ、不安が一生続くことはなく、いずれ時間が解決をしてくれることもあります。
恐れること自体が恐れるものである。
最悪なのは不安に飲み込まれ、押しつぶされることです。不安と問題を切り分け、冷静に観察することが重要です。
睡眠は、健康と私たちの体を結びつける金の鎖です。
なかなか難しいですが、不安を抱えていてもきちんと十分な睡眠をとるように心がけましょう。
笑って。自信がない人がいるので、他の何よりも笑顔が彼らを安心させます。
怒りや不安といったネガティブな感情は笑いで軽減できます。厳しい状況の時こそユーモアを忘れず、むしろそのような状況に置かれた自分自身を笑い飛ばしてみましょう。
まとめ
不安や恐れを解消するためには、まず冷静な状態を保つことが重要です。過去について悔やんだり、未来に対して心配したところで何も変わらないことを松下幸之助は語っています。また、不安は杞憂である場合もあり、時間こそが最も賢いカウンセラーであることをペリクレスは指摘しています。
恐れを解消するためには、行動することが大切であるということをデール・カーネギーは言いました。不安と問題を切り分け、冷静に観察することが重要です。また、不安を抱えていても十分な睡眠をとるように心がけましょう。トーマス・デッカーは「睡眠は、健康と私たちの体を結びつける金の鎖です。」と言っています。
さらに、ユーモアや笑いを取り入れることも不安を解消するためには有効です。アンドレ・モロワは「笑って。自信がない人がいるので、他の何よりも笑顔が彼らを安心させます。」と言っています。
最後に、現在に集中することが必要であるということを、松下幸之助は「いま、現在に最善を尽くすことである」と言いました。不安や恐れを感じた時には、目を閉じて自分の呼吸に集中し、3〜5分間続けることで不安の波は収まるでしょう。